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朝来市上八代営農組合

赤とんぼが群れ飛ぶ棚田の稲刈り

棚田ボランティアのご縁 「こうのとり育む農法」で米作りをしている朝来市上八代とご縁ができたのは、十数年前に「棚田ボランティア」に参加したことがきっけだった。丹波と気候風土が似ており、古代は「大丹波国」だ。
いまや"限界 集落"と言われるほど集落の高齢化は拍車がかかり、しかも棚田が多い山間部にある。冬は雪も多い。棚田とは読んで字のとおり、田畑が段々に続いているところ。国は農業の大規模化をさかんに奨励するが、こういう山間の棚田では土地の集約化も難しい。
そこで集落全体でがんばろうと上八代営農組合を立ちあげ、ピーマンや黒豆づくり、また近年は但馬全域ですすめる「こうのとり育む農法」で米作りに励んでいる。

「うぁ! これ、赤とんぼ?」
「そうや、ここは多いやろ」
「ほとんど農薬を使ってないからな」と地元の人はいう。本能で生きる小さき生き物は正直なものだ。
昔は稲刈り時期になると赤とんぼの群れがあちこちで見られたが、近ごろは飛んでいても数匹。ところが、ここ朝来市・上八代営農組合の「コウノトリ育むお米」 の田んぼには、まるで沸き立つように飛んでいた。黄金色の稲にまぎれて見えにくいが、稲穂の1メートルほど上をすいすい飛んでいる。

棚田でしかも田んぼの形がいろいろだから、稲刈り機(バインダー・2条刈り)が入りにくい。稲刈り機が回りやすくするために、田んぼの角の稲を手刈りしていく。車を運転できる人なら誰でも稲刈り機を操作できるというが、藤本さんの運転を見ていると相当な熟練技がいるのがわかる。回りにくい狭い角にくると、稲を踏 みつけないようにバックギアを入れて小回りして、小型戦車のようにどどっどっと、いとも簡単に稲を刈りこんでいく。その周りでは、誰に命じられるでもなく 皆がみな自分の持ち場の作業に精をだす。
高齢化がすすむ過疎の村では必然的に集落営農になっていく。個々の家で米作りをしている丹波では、こうした共同作業はまだあまり見かけないが、たぶん近い将来その日はやってくるだろう。